ご本人は数年前より激しい咳や喉の腫れの症状が現れたので病院を受診されましたが、特に異常は発見されませんでした。その後も症状は続き、排気ガスや香料でも具合が悪くなるようになりました。ご自身で症状について調べたところ化学物質過敏症かもしれないと思い、専門の病院を受診したところそこで初めて診断されました。
ご本人は微量の化学物質にも反応するので、必要最低限の外出しかできず、薬剤にも反応するので歯科やその他の病院での治療も困難でした。家の中でも家族が使用する日用品に反応することがあり一日のほとんどを横になっている状態でした。
確実に障害年金の申請を進めたいとのことでご相談いただきました。
化学物質過敏症で申請する際は、血液・造血器・その他の障害用診断書(様式第120号の7)の他に別途専用の照会様式を医師に記入してもらい合わせて提出します。この照会様式は、「臨床経過の症状」「検査成績の異常」についてのチェック欄の他に「化学物質暴露による反応や症状」について0〜10で評価する項目等があります。照会様式も障害年金の等級の判断において重視されています。記入する項目が多数ありますので、症状を確実に照会様式に反映してもらうために、事前にご本人から自覚症状を聞き取り、医師に文書でお知らせしました。
障害基礎年金2級を取得、年間約78万円の受給が決定しました。
通常よりも審査に少し時間がかかりましたが無事決定してご本人も安心しておられました。
ご自身やご家族での申請が厳しい場合は無理をせず、専門家に相談をされることをお勧めします。