ある1型糖尿病のブログより障害年金の制度を知り、遡及請求も合わせて申請したいとのことでご依頼を受けました。
糖尿病により障害等級3級が受給できるのは、治療を行ってもなお、血糖コントロールが困難な症状(下記)の方が対象となります。
1.検査日より前に、90日以上継続して必要なインスリン治療を行っていること
2.次のいずれかに該当すること
(1)内因性のインスリン分泌が枯渇している状態で、空腹時または随時の血清Cペプチド値が0.3ng/mL未満を示すもの
(2)意識障害により自己回復ができない重症低血糖の所見が平均して月1回以上あるもの
(3)インスリン治療中に糖尿病ケトアシドーシスまたは高血糖高浸透圧症候群による入院が年1回以上あるもの
3.一般状態区分表のイまたはウに該当すること
イ:軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの 例えば、軽い家事、事務など
ウ:歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているもの
ご本人は遡及請求を希望しておられました。初診日の時点で既にCペプチド値が0.1ng/mLでしたが、障害認定日頃はCペプチド値を計測しておりませんでした。医師に確認をしていただいたところ、初診日の時点でCペプチド値が0.
1ng/mLでありその後の血清、インスリンの使用状況から障害認定日時点でも同程度であることは明らかであると説明を受けました。そこで医師にその旨を診断書に記載していただき、病歴・就労状況等申立書にも記載しました。
障害厚生年金3級を取得、年間約58万円、遡及額約306万円の受給が決定しました。
無事遡及請求も認められご本人も喜んでおられるご様子でした。